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2021年8月、パリのエリゼ宮(大統領府)がひとつの声明を出しました。フランスで活躍した米国出身のエンターテイナー、ジョセフィン・ベーカー(1975年死去)を黒人女性として初めてパリのパンテオンに埋葬することにした、という内容でした。
ジョセフィン・ベーカーは、「黒いヴィーナス」とも謳われ20世紀初頭のパリで活躍したアメリカ人女性です。(その後フランス国籍を取得)
彼女といえば、バナナの房を腰にぶら下げた姿でのダンスが大変有名です。その情熱的でユニークなダンスは、文豪ヘミングウェイをはじめ、多くの人々を魅了しました。
彼女は伝説的なキャバレー「Lido(リド)」をはじめ多くのキャバレーで活動しました。(このLidoという名は、このブローチの別名にもなっています。)
歌手・ダンサーとして活躍する一方、第二次世界大戦中のレジスタンス運動や人種差別撤廃運動、アメリカ黒人の公民権運動支援など社会活動にも熱心に取り組む人物でした。
強い信念を持ち、逆境の中でもたくましく生き続けたこの女性を、リア・スタンもブローチのモチーフにしています。
耳につけた扇型のイヤリングには、アールデコのデザインが取り入れられています。
リア・スタンとその夫フェルナンはともに1930年代の生まれ、時代はアールデコ末期に当たります。
アールデコのオブジェは彼女達の日常生活の中に溢れており、2人は制作においてそのデザインを好んで取り入れました。
ジョセフィン・ベーカーは黒人女性でしたので、リアの作成するブローチも多くは褐色の肌をしています。
しかし一部に、白い肌をしたバージョンも制作されています。
アン・ブーケ・ドゥ・フルールでは、様々なカラーバリエーションのジョセフィン・ベーカーをお取り扱いしております。
リア・スタンや作品についてもっと詳しく知りたい方は、小冊子もどうぞご覧下さい。
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