数多い猫モチーフのブローチの中で、初期の頃から制作されているシリーズのひとつが、このゲトゥール猫です。
Guetteur（ゲトゥール）とは、「何かを待ち焦がれている、見張っている」という意味のフランス語です。じっと佇みながら誰かを見つめている、そんな猫の姿が浮かんできますね。

当初は、黒など単色のセルロールアセテートを型取りし、ラインストーンで目やひげ・足のラインを表現しているデザインでした。しっぽも、現在製作されているものとは異なり胴体と離れていました。
制作を重ねるうちに、瞳が丸い立体パーツになり、しっぽが体に沿うようになり、首元にはリボンがつけられるようになります。
ひとつの作品を、試行錯誤しながらブラッシュアップしていくーーこうして生み出される作品は、オリジナルのものとは別の美しさがあり、ファンを大いに楽しませてくれます。

しっぽの先に見られるような、複数層のレイヤー重ねのデザインになったのは2016年以降です。
他の作品で培った技法を、初期デザインの作品に取り入れることをリアはしばしば試みています。満足いくものが完成するまで表現を追求し続ける、リアらしい取り組みですね。

このゲトゥール猫は、１匹のものだけでなく、２匹寄り添ったダブル、３匹のトリプルもあります。猫シリーズでは珍しく、右向きと左向きの２パターンもありますよ。

アン・ブーケ・ドゥ・フルールでは、ゲトゥール猫のブローチをお取り扱いしております。

リア・スタンや作品についてもっと詳しく知りたい方は、小冊子もどうぞご覧下さい。

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