リア・スタンが生まれたのは1936年、アールデコの末期にあたります。
アールデコは、幾何学図形を組み合わせた直線的で記号的なデザインを特徴とする装飾様式です。シンプルで合理的なデザインは建築物や家具など様々なシーンで用いられました。
アールデコのデザインはリアの日常生活の中に溢れており、作品の中にもその影響が見受けられるものが数多くあります。
シャトウ猫も、そのようなアールデコ・デザインのひとつです。

バッカス猫のような写実的なシリーズとは異なり、シャトウ猫は直線と幾何学図形から成る洗練されたフォルムをしています。顔の部分には立体感のあるパーツが使用され、胴体の素材とは質感も変えてあります。
また、薄く加工ができるセルロースアセテートの特性を生かし、色を重ねて美しいグラデーションを作り出し作品全体のアクセントとしています。

「私はいつも、自分が目にするものの中から、デザインのイメージや美しいものを探している。これが私の見方。多分、フェルナンもそうだと思う」

リア・スタンはインスピレーションを日常の中から見つけ、それを鋭く観察し作品に落とし込んでいます。
シャトウ猫がシンプルな幾何学図形で表現されているにもかかわらず、背を伸ばし佇む姿がとてもリアルに見えるのは、そのような観察眼から生み出されたものだからなのかもしれません。

アン・ブーケ・ドゥ・フルールでは、シャトウ猫のブローチをお取り扱いしております。

リア・スタンや作品についてもっと詳しく知りたい方は、小冊子もどうぞご覧下さい。

CopyRight 2012-2024 © Un Bouquet De Fleurs All Rights Reserved
掲載の文章・写真等のすべてのコンテンツのコピー・転載を禁じます。