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17世紀から18世紀にかけて、ヨーロッパではシノワズリ(chinoiserie)と呼ばれる中国趣味が高まった時期がありました。
貴族や富裕層の間で流行したこのトレンドは、家具や調度品、庭園などに中国風のデザインを取り入れ、その異国情緒を楽しむものでした。
しかしこの中国趣味は、中国のデザインそのものではなく、”ヨーロッパ人がイメージした神秘的な東洋・中国”のデザインでした。
その後のトルコ趣味(テュルクリー)、日本趣味(ジャポニズム)など、オリエント世界への憧れと興味は、ヨーロッパ知識層の中に深く浸透していきます。その当時のオリエントへの興味には若干の偏見も含まれていたのは否めませんが、エキゾチックな異文化への憧れという純粋な想いは、どこか現代のヨーロッパ人の中にも受け継がれているように感じます。
フランスでも、故シラク大統領をはじめ、日本文化や東洋文化に興味・関心を持つ人は少なくありません。リア・スタンの夫フェルナンも日本文化への関心が強く、浮世絵を好み、代表作「キツネ」でも日本の青海波や市松模様のバージョンを作成するなどを東洋を意識した作品を制作しています。この「マンダリン」の2つのデザインもそのような東洋への関心を形にしたものです。
マンダリンとは、中国の清朝時代の官僚のことを指します。彼らのかぶる三角形の官帽と、たっぷりとした着物の袖がアールデコのデザインで表現されています。ブローチの素材であるセルロースアセテートは、薄く加工可能なため、レイヤーとして何層も重ねてグラデーションを作り出すことができます。こうした直線的なグラデーションとアールデコのデザインは相性が良いため、このマンダリンでもその特長が随所に活かされています。
立ち姿の他に、お辞儀をした姿も制作されています。中国では挨拶としてのお辞儀はしないそうなので、厳密には拱手(きょうしゅ:右手をグーに握り左手でそれを包むこむ挨拶)をしながら軽く頭を垂れている姿、といった方が正確かもしれませんね。
三角形や四角形などのシンプルな形だけでデザインされているのに、人の所作がよく伝わってくるところにリアの表現力の高さが伺えます。
アン・ブーケ・ドゥ・フルールでは、様々なカラーバリエーションのマンダリンをお取り扱いしております。
リア・スタンや作品についてもっと詳しく知りたい方は、小冊子もどうぞご覧下さい。
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